JASVブログ第261回


こんにちは!

サミットベテリナリーサービスの数野由布子です。


年の瀬も押し迫ってまいりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?

私はすでに上下ヒートテックで全身を固めております(^^;;



今回は農場HACCPについて紹介したいと思います。

昨年は農場HACCPの指導員研修を、今年は10月に審査員研修に参加して来ました。


今回の研修では、審査に伺った場合を想定して実演したり、事前に提出していただくHACCP書類の確認方法などを学びました。


研修は3日間だったのですが、最後に筆記試験がありました。。

とても、緊張しました。

試験の結果は1週間後に届き、、


結果は、、


合格でした!



話はさかのぼり。

実のところ、学生時代にHACCPについて学ぶ機会がありました。

(国家試験の範囲に入っているので。。)


しかし!実際のところはHACCPが一体何なのかさっぱりわかっていませんでした。


昨年は指導員研修に参加し、HACCPとはどういうことなのかを学び、

実際に農場でHACCP構築に携わらせていただいてきました。

私も構築に携わらせていただきながら、HACCPへの理解を深めています。



まず、皆様もよく聞かれると思いますが、農場HACCPについて簡単にお話しします。

HACCPとはHazard Analysis Critical Control Pointの略で、

危害要因重要管理点のことです。


農場HACCPは、安全な豚肉を作るために、スーパーに並ぶ豚肉(最終製品)を検査するのでなく、

(原料)の製造・出荷までのすべての生産工程において、

あらかじめ起こり得る危害(生物的、化学的、物理的)を予測します。

その危害を未然に防ぐために、管理ポイントを設定し、

継続的に監視・記録を行うシステムのことです。


HACCPを、現場でどう活かすのかは、

始めてみないと生産者の方々も分かりにくいかと思います。


始める上で、まず1番分かりやすいのは、注射針や薬剤の管理だと思います。

実際に、農場HACCP認証取得に向けて、注射針の管理からスタートさせる場合が多いです。

そして、今年は農場HACCPに取り組む農場数がぐんっと増えました!


これからも研修で学んだことを生かして、

少しでも生産者の皆様の農場HACCP認証のお役に立てるように頑張ります!



最後に、

石関先生からブログを引き継がせていただいてから、

ブログを読んでいるよと声をかけてくださる方々いらっしゃいました^^


今年1年もありがとうございました!

来年もどうぞよろしくお願い致します。


数野由布子






posted by JASV at 17:03Comment(0)日記

JASVブログ第260回

㈱バリューファーム・コンサルティングの大久保光晴です。

今年の10月は台風が来たりとおかしな天気でしたが、11月を経て12月に入り、冬の到来を少しずつ感じている今日です。


今回はかなり前になりますが、9月30日(土)に駒澤公園で開催されました動物感謝デーについて、書きたいと思います。

このイベントは毎年開催されており、JASVは2015年から協賛団体として参加し、養豚獣医師の認知普及のために毎年ブースを出しています。今年のブースでは、フランクフルトや飲み物の販売とともに、養豚専門の獣医師がどのような仕事をしているかなどの資料を展示しました。

私は実は今回が始めての参加で、展示会場の雰囲気や来場者の規模を良く知りませんでした。

当日は天候にも恵まれ、運営側の予想来場者数30,000人に対して、おそらく同等くらいの方々が来ていたと思います。会場では、JASVのような任意団体の他、共立製薬や日本全薬と言った製薬メーカー、各都道府県の振興団体や獣医師会やNOSAIがブースを出展していました。また、獣医学課程のある各大学もこのイベントに学生を派遣し協力していますが、入学者勧誘のためか、各校ブースを出展していました。

JASVが準備したフランクフルト300本は飛ぶように売れ、お昼の間に完売しました。

フランクフルトが売れ切れた後でも、家族連れの方々を中心に、たくさんの人が訪れてくださり、豚の等身大が印刷されたポップに興味を持って、足を止めていました。その中で、日頃子供と接する機会がない私にとって、豚に純粋に興味を持った子供たちと話しができたことは良い刺激になりました。

ブースではアンケートもとっており、回答してくださった方々の約3分の1が養豚専門の獣医師の存在を知っていると回答され、私の感覚からは意外と多く、養豚専門の獣医師が少しずつですが、認知されてきているのかなと思いました。

このイベントは毎年秋頃に、日本の主要都市から決まった場所で開催しており、獣医師の仕事体験、鷹匠のデモンストレーションやドックランなど動物に関連したイベントも多数実施していますので、ご興味をもった方は是非ご来場してみてください。


(写真は豚の等身大ポップです)

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posted by JASV at 19:44Comment(0)日記

JASVブログ第259回

皆さんはじめまして。

今年1月から()豊浦獣医科クリニックに入社致しました田村美穂です。


前回の平石先生に引き続き、初めてとなりますので、まずは自己紹介をさせて頂きたいと思います。

生まれは東京都です。大学も都内にある東京農工大学に入学し、2014年に卒業しました。

私が養豚獣医師という仕事に関心を持ったきっかけですが、大学生の頃に人伝に聞いた「養豚は群管理」に興味が沸き、調べていくうちに何千頭、何万頭という大群に対して疾病コントロールや飼養管理に獣医師が貢献できることにやりがいがありそうだと感じたことです。

前職の製薬メーカーで豚に関わらせていただいたことも養豚獣医師への転身のきっかけになりました。

入社してからクリニックの先生方と一緒に農場に何件か入らせていただいて、獣医学的な知識のみならず、豚の生態や行動を理解した上での基本的な飼養管理の大切さを実際に肌身で感じています。豚は可能性を多く秘めているので、知れば知るほど面白い畜種だと思って日々勉強させてもらっています。


現在、9月までの農場研修を終え、クリニックの先生方の巡回に同行させていただきながら、養豚獣医師としての仕事を覚えている最中です。()豊浦獣医科クリニックはベテランの先生方ばかりなので、膨大な情報量を理解しようと必死ですが、一つでも多くの知識や経験値を吸収しようと日々食らいついています。

一人前になるにはまだまだかかりそうですが、一日でも早く皆様のお役に立てるように精進していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

posted by JASV at 22:59Comment(0)日記

JASVブログ第258回

皆さんはじめまして。

昨年4月から千葉の養豚専門の家畜診療所(株)ピグレッツに入社致しました平石竜也です。

こちらのブログ更新が初めてとなりますので、まずは自己紹介をさせて頂きたいと思います。
生まれは東京ですが、中学2年生~高校卒業まで海外で過ごし大学は北海道の酪農学園大学を卒業しました。
趣味は海外旅行とテニス、ロードバイクなどで今後週末に自転車で九十九里のサイクリングロードに行き爽快感を味わいたいと思っています。
私が養豚獣医師を目指した理由ですが、私は肉の中でも豚肉が一番好きで、おいしい豚肉を食べてみたいとの思いから養豚獣医の仕事に興味を持ったのがきっかけでした。その後、学生時代にピグレッツで何度か研修をさせて頂き、実際に農場に入り離乳前後の子豚の可愛さに魅了され養豚獣医として働く決心がつきました。
実際に働き始めて、千葉県北東部の養豚場の密集度合に驚きましたが技術を向上させるには素晴らしい環境だと思いました。また、様々な養豚場がありますが分娩舎で豚用にクーラーを設置している農家さんもおり学校の教科書に書かれている以上に現場では様々な工夫をされているのだと再認識しました。
現在ピグレッツで母豚の個体診療や妊娠鑑定、病勢鑑定にワクチン接種などを行っていますが、今後これらの技術に磨きをかけ皆様のお役に立てる養豚獣医師になれるよう精一杯努めたいと思います。
何卒よろしくお願いいたします。

posted by JASV at 07:03Comment(0)日記

JASVブログ第257回

 こんにちは、あかばね動物クリニックの水上です。


721日にJASV15回通常総会・活動報告会が開催されました。加えて記念公演が2題、「海外における動物用抗菌剤使用量モニタリングと薬剤耐性菌対策(杉浦勝明先生)」「持続可能な畜産のためのJGAP認証(澤田一彦先生)」がありました。薬剤耐性(AMR)対策とJGAP、どちらも今の養豚業界でホットな話題です。今回は前者のAMRについて少しだけ掘り下げてみます。


AMRが注目され始めた背景の一つは、人への薬剤耐性菌による被害拡大です。英国の調査チームが発表した「抗菌薬耐性レビュー」があります。この報告では、耐性菌による世界中での死亡が2013年時点では70万人であり、十分な対策がなされなければ2050年には1000万人にのぼるおそれがあると言われています。またone healthと言って人の衛生、家畜の衛生、野生動物の衛生に関わる関係者が連携共同して統合的に取り組むことが推進されてきています。


薬剤の使用方法についての方針も見直されつつあります、「適正使用」から「慎重使用」です。慎重使用については農林水産省から基本的な考えが提示されています。適正とは滴定で正当なこと、つまり法令及び用法・用量を遵守し、使用上の注意に従って使用することです。慎重とは注意深く、軽々しく行動しないこととあります。それは抗菌剤を使用するべきかどうかを十分検討したうえで、抗菌剤の適正使用により最大限の効果を上げ、薬剤耐性菌の発生を最小限に抑えるように使用することです。このように挙げると難しいことのように聞こえ、少し敬遠されるかもしれません。けれど慎重使用とは何が何でも使う量を減らすということではなく、使うべき時はしっかり使うことです。ダラダラ使うことをやめて、短期集中投与にすることで、病原微生物を一気にたたくことができ、薬剤コストを抑え、薬剤が効きづらくなることが少なくなる。このようにメリットも出てきます。まずは農場にはどのような病原体がいて、どのような抗菌剤が効果的かを再確認することがスタートになります。

posted by JASV at 14:02Comment(0)日記

JASVブログ第256回

みなさんこんにちは!()サミットベテリナリーサービスの渡部 佑悟です!


今年の群馬では、梅雨らしい梅雨がなかったように感じます。関東でもあっという間に梅雨が明けてしまいました。夏の暑さに関して言えば、気象庁によると、昨年2016年の夏は1898年の統計開始以降最高の暑さだったそうです。そして今年の8月、9月の予想は去年よりも熱いそうです。つまり今年も過去最高の暑さになる可能性があるということです!!こうなると、今まではなんとか耐えられた夏場対策でも、今年の夏(または来年以降のさらに暑い夏)では通用しなくなる場合があるということです。暑さの影響としては母豚の繁殖成績低下、子豚の増体重減少やストレスによる疾病の拡大などがありますが、毎年このような影響に悩まされている農場では、今後さらに苦労すると思います。今後の夏の暑さに向けて、全ての養豚場で、本腰をいれて対策しなければ、夏場の成績低下は避けられないでしょう。

また、夏は暑さ対策も重要ですが、落雷による停電にも気を付けなければいけません。落雷によって、ウィンドレス豚舎の換気扇が止まり、子豚が窒息死するという事故が懸念されます。落雷や雷雨は局所的に起こることが多く、自宅付近で落雷が落ちるような天気ではなくても、農場で落雷があることがあります。従業員がいる時に停電に気付ければすぐに対処できますが、夜中に停電が起こるとすぐに異変に気付くことが出来ません。多くのウィンドレス豚舎を採用している農場では停電時の緊急連絡が電話で来るようになっていますが、その機能が故障していて、連絡が来なくて結局豚が窒息死してしまった農場もあります。そのような被害を防ぐためには、緊急連絡機能の点検を定期的に行うと良いでしょう。または、停電時に作動する緊急換気装置を設備として備えておくことをお勧めします。緊急換気装置は様々ですが、通常使用している電気回路とは別電源の充電式ファンで温度が高温になった時に作動する装置があります。または、エアーカーテン内の空気を通常時は流れるようにしておき、停電時はエアーカーテン内の空気の供給が止まることでカーテンがしぼんで外気が入る仕組みになっている緊急換気装置もあります。いずれの場合にしても、電気が無くなった時に自動的に換気を行えるような仕組みにしておくことが重要です。この備えは、万が一の時に必ず役に立ちます。そして、このような万が一は必ず日本全国でどこかで起きています。自農場だけは特別と考えず、対策を取っておくことが重要です。


最後に、豚の健康もさることながら、農場に関わる皆様も熱中症などを起こされることのなきよう、十分な水分補給と、こまめな休憩を確保して、ご自愛くださいませ。

()サミットベテリナリーサービス

渡部 佑悟

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posted by JASV at 07:29Comment(0)日記

JASVブログ第255回

 皆様こんにちは、イデアス・スワインクリニックの早川です。私が住んでいる千葉県旭市では、ついにほとんど雨が降らないまま夏本番を迎えることになってしまいました。懸念されていた水不足が関東全域で深刻さを増しています。かと思えば、つい数日前に首都圏では天気の急変により大風・大雨、さらに大粒の雹までもが降りました。連日被害の爪痕がニュースで伝えられる北九州の豪雨災害にあっては、一日でも早く復旧が進むよう祈るばかりです。


さて、豚の獣医師になったことで私のホームグラウンドとなった旭市は、南を弓型のカーブを描く九十九里浜に面しています。海岸線から7,8㎞は真っ平な地形が続き、その先に北総台地が北へ向かってなだらかに広がっています。海風がこの広い平野を自由に行き来するせいか、昼間がどんなに暑くても朝夕はしっかり気温が下がり、ぐっと涼しくなります。熱帯夜に耐え兼ねて窓を開け放って横になると、朝方は毛布を引き寄せずにはいられなくなるほどです。

もちろんそれは豚も同じです。開放豚舎では夜間のカーテンの開け幅の設定に苦慮するケースが冬場より多いと感じます。夕方はまだ昼間の熱気がこもっており、開閉度を大きく取りたい。が、夜間から明け方にかけて急激に気温が下がり、大きくカーテンを開けたまま農場を出てしまうと、温度が下がり過ぎて肺炎が出たりする。一日の温度差が、季節の変わり目だけではなく、夏本番になっても悩み深いのがこの地域の特徴かもしれません。最近は地理的条件に関係なく、気温や降水量などあらゆることが極端化していますので、もしかしたら他地域でも同じ悩みがある農場は意外に多いのかもしれません。


この悩みの解決法は、カーテン調節を2段階で行うということに尽きます。つまり、夕刻農場を離れる前に一度、気温が下がり始めてからもう一度。このひと手間をどうルーチンに組み込むかが本当の悩みどころなわけです。農場の近くに自宅がある、農場敷地内に住み込みの従業員さんがいる、という条件ならまだしも、農場と管理者が離れているとなかなか実施できないまま夏を過ごしてしまう・・・と言った方も少ないことでしょう。


が、もしかしたら「ひと手間」で悩む必要も、もはやないかもしれません。最近はITの畜産分野への参入が、生産データ解析以外の現場管理に関してもよく聞かれます。例えば豚舎の温度・湿度のモニタリングデータをモバイル端末で確認し、対応している農場などです。他にも、私が養豚場で「あったらいいな、できたらいいな」と思うこととして、分娩舎のモニタリングシステム(圧死低減や分娩介助のため)、出荷豚の視覚データによる体重測定もしくは個体別の出荷予測、などがあります。「技術自体はある、どんなニーズにも答えられる技術は。」と、以前技術屋さんに言われたことがあります。が、それが実際の省力性、収益性に繋がるかはまた別の問題である、とも。養豚現場とIT技術という異分野を発展的に繋ぐには、ニーズとシーズのマッチング、チームの編成、アイデアの研磨、運用の工夫、活用の向上に至るまで、長期的にコミュニケーションの場を作りながら舵取りをして行く人間が必要であり、それが養豚管理獣医師の新たな役割になってくるのではと予感しています。新しいことを恐れず取り入れて、変化する時代の波に柔軟に対応して行けるよう努めていきたいです。

posted by JASV at 09:43Comment(0)日記