JASVブログ第159回

こんにちは。高橋とんとん診療所の高橋です。
ここ北海道は最近まとまった雨が全然降らず、牧草が伸びないため乳牛農家は大変なようです。その日の天気によって仕事内容を左右されてしまうところは養豚とちょっと違いますね。
話はかわり…
つい先日の話ですが、久しぶりに実家のある沖縄へ子供たちを連れて帰省しました。帰るたび気になるのはやっぱり豚肉料理!スーパーへ行っても普段北海道では見かけない部位(ミミガー、チラガー、なかみ、てびち…)に目がいってしまいます。バラも皮付きだしソーキも豊富!あぁ、こんなに大事に食べられるなんて幸せな豚さん!と勝手ながら思ってしまいました。
おじーやおばーと話すと、昔は各家で豚や山羊を飼っていて正月に捌いて食べたんだよ…という話をよくします。今ではまったく想像できないし、本物の豚を見る機会も都会に住んでいたらほとんど皆無でしょう。現代では豚肉はとっても身近な存在なのに実際の豚は遠い存在…なんだか可笑しくも思えてきます。そんなことを考えてたら、昔に撮った一枚の写真を思い出しました。それが、これ↓↓↓

 

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これはタイの北部(ミャンマーとの国境に近いとこ)の山岳民族を訪ねた時のもので、象使いの多く住む村です。子豚ちゃんたち可愛いでしょう!?このおばさんの後を追ってうろちょろうろちょろ…母豚と勘違いしたのかな(笑)
本物の母はこの子↓小さくて原始的な豚ですね。

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養豚、養鶏といった畜産業が大規模化していく一方、消費者との距離があまり遠くなりすぎないように働きかけることも必要なのかな、と考える今日この頃です。

 

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↑一泊泊めてもらいましたが山間部のため朝が非常に冷えます。現地の人じゃありませんよ(笑)

JASVブログ第158回

皆さまこんにちは。

爽やかで気持ちいい季節になりましたが、いかがお過ごしですか?

サミットベテリナリーサービスの石関紗代子です。

 

今回は「ベンチマーキング」についてご紹介しましょう。

JASVの事業として行っていたベンチマーキングが、動物衛生研究所の山根逸郎先生との共同研究を受けて、PigINFOというベンチマーキングシステムになりました。そして、この4月から、生産者団体様の参加もできるようになり、さらに参加者が増えています。

ベンチマーキングとは、自農場の成績を継続的に記録し、他の農場成績と比較分析を行い、さらなる経営改善に役立てるツールです。一見するとつうしんぼのような結果が返ってくるのですが、自分の成績だけではなく、周りの状況もわかります。つまり全体の平均から見て、自分がどれくらいの位置にいるのか?や、成績のいい人はどれくらいの数字を出しているのか?など、見方によってとても多くの情報が読み取れます。

そこから、自分の弱いところで、且つ、改善すると一番利益につながりやすい優先順位を付け、成績改善のきっかけに、そして改善のモニタリングに活用することができます。

これからはベンチマーキングに参加していることが「常識」(ベンチマーキングに参加している農場が生き残る?)の時代になるかもしれません。


それから、私事なのですが、先週 韓国の済州島で開催されたIPVS(世界養豚獣医学会)で、学生ポスター賞を受賞しました!(私は現在大学院生なのです)

いつも応援して下さる皆様、ありがとうございました! 



最後に、業界の情報提供として、いつもお世話になっている ㈱林牧場の林邦雄社長が、インターネットのテレビ番組にご出演されたので、ご紹介します!

養豚という仕事の可能性と、今後目指すべき方向性を語っていらっしゃいます。

↓のリンクをクリックして下さい。

 

http://www.kenja.tv/index.php?c=detail&m=index&kaiinid=11018&from=what

 

番組は期間限定でしか見られないみたいですので、早めにアクセスしてみて下さいね!

 

()サミットベテリナリーサービス

石関 紗代子

posted by JASV at 13:55home

JASVブログ第157回

いよいよ洗濯物の乾かない梅雨となりました。

こんにちは、栃木の福山です。

 

このブログの更新回数も随分と減りましたね。皆さんお忙しいのでしょう。

今週は私がこのブログの当番なので、何を書こうか迷っていました。しかしなかなか「涙と笑い」の体験が思い浮かばず、ついにこのブログを書き始めてしまいました。

なぜ「涙と笑いの」体験がないかと考えると、今私が関与させてもらっている豚屋さんのほとんどが病気的に落ち着いていることが一因ではないかと思います。

数年前にコクシジウム症に対する薬とサーコウィルスのワクチンが発売されて以来、豚の疾病は格段に落ち着き、離乳後の子豚の事故率も極端に高い農場がなくなりました。

そしてまだ病気が動いて子豚の事故率が低くならない農場は、PRRSがコントロールできない農家に限られるようになりました。

このPRRSを上手にコントロールし、最終的には農場からPRRSを撲滅したいと意識して、常に農場を巡らせてもらっています。

いまのところPRRSを上手にコントロールをするには、以下の項目を必ず守るようにしています。

①基本的には母豚は自家育成がよい。また外部導入する場合は最低2ヵ月以上かけて確実にPRRSの抗体価を陽性にする、それを確認するための検査も行う

②屠畜場を往復する出荷用トラックと、農場内で死んだ豚を運搬する業者のトラックには最大限の注意と徹底したバイオセキュリティを行う

③肥育期でPRRSウィルスが動く(陽転)する時期は、決してワクチンを接種しない

④特にPRRSの被害が出ていたり、PRRSウィルスが動いている時期は母豚のワクチンは一頭一針で行う

 

④については私がこの仕事に就いた10年前では考えられなかったことです。しかし今は労力が増えたとしてもそれ以上のメリットが必ずあると断言できるようになりました。

実際に100頭くらいの農家さんから1000頭くらいの農家さんまで規模の大小は関係なく実施しているところはあります。

 

繁殖関係については、リーンメーターで背脂肪を揃えることを最重要課題にして取り組んでいるのは以前にお話しました。

今病気が落ち着いてきた段階で、強く思うことは種豚の能力が農場の成績に大きな影響を与えるということです。

つまり母豚の持つ繁殖能力により受胎率や産子数が変わります。雄豚の持つ発育能力により出荷日齢や出荷体重などが変わります。

いかに良い種豚をつくる、または導入するかで成績に大変大きな差がでてきます。

それともう一つ、出荷の技術によって農場の売り上げは大きく左右されます。

出荷の技術とは枝肉重量をどれだけ揃えられるかということです。

また最近では枝肉重量を75〜78kgで出荷する農場が増え、以前に比べれば枝肉重量は大きくなっていると思います。

 

ここ数年は豚肉の相場の変動は予想が大変難しくなり予期せぬ上下があります。

獣医さんにこの相場を高くすることはできませんが、相場の変動に左右されず定時定量、常に同じ頭数、同じ体重、同じ肉質の肉豚を出荷できるように農場にアドバイスすることが私の最も大切な仕事の一つだと考えています。