JASVブログ第190回

 こんにちは、あかばね動物クリニックの水上です。

 

 先週までは全国的な豪雪から自然の脅威を感じていました。それが今週になって急激に春めいてきました。三寒四温と言われるように段々と暖かくなっていくのかなと思うと共に、花粉が元気よく飛び始めるだろうなと想像しています。毎年のことながら自分のアレルギー体質を恨めしく思います。

 

 春は猫の繁殖シーズンとなります。近所の猫たちは夜になると「ナーゴ、ナーゴ、……フギャーーー!」と非常に元気になり、雄猫は放浪の旅に出かけてしまうことがよくあります。農場にいる猫たちはこの時期に世代交代をして、ネズミを駆除するための番猫として育っていきます。もちろん皆さんトキソプラズマには十分注意しています。

 

 家畜はと言うと年中繁殖サイクルを回しています。

 

豚の交配方法は人工授精が多くなってきており、最近では深部注入用カテーテルを使用する生産者の方も増えてきているようです。

 

それでは牛の交配方法はどうなっているでしょうか?こちらはほぼ100%人工授精です。以前は放牧しながら「まき牛」という雄牛を用いて自然交配をしていたとの話を聞きます。1t弱の雄牛が放し飼いになっていることを考えると、想像するだけで恐ろしくなります。

現在では人工授精から一歩進み、「雌雄判別精液」や「受精卵移植」が一般的になってきています。

 

雌雄判別精液は採材した精液を分離してX精子とY精子に分けています。精液中にはそれぞれ1:1の割合で存在し、卵子がX精子と受精すれば雌、Y精子と受精すれば雄になります。これをどうやって分けるか、それはDNAの量の差を読み取ります。ある蛍光物質を用いるとX精子とY精子とで光り方が変わり、90%の精度で分離が出来るようになってきています。通常の人工授精より受胎率は低下しますが、受胎率の良い初産に用いるなどの方法で生産性の向上に利用されています。

 

受精卵移植は卵子と精子が受精してできた受精卵を子宮内に注入します。そのため遺伝子が全く違う種類、例えばホルスタインの母牛に黒毛和牛の子牛をつけることができます。簡便な移植道具も出てきていることで、こちらもより現場向けの技術になっています。

 

養豚の分野では受精卵移植などの繁殖技術はまだ一般的ではありませんが、牛での状況を考えると、今後実用化されてくる可能性があると思います。それ以外にも知らない技術はまだまだあると思います。是非探してみてはいかがでしょうか?

JASVブログ第189回

皆様こんにちは☆サミットベテリナリーサービスの石関紗代子です。

 

昨日、28日は関東地方でも記録的な大雪でした。私の自宅(群馬県高崎市)では例年は雪が降ることはほとんどないのですが、今回は30センチ以上積もっていてびっくり!大きな通りでも除雪車などが通った形跡はなく(除雪車が無いのかも)、道は車が通った後の轍だらけ・・・。夜にはそれが凍ってデコボコになっており、ハンドルを取られて大変でした・・・。

あらためて、雪国では雪はあるけどきちんと整備されているんだなということを実感した1日でした。今日になってみると、気温が10℃近くまで上がり、日当たりの良いところではすっかり雪は溶けてしまいましたのでひと安心です。

 

さて、今日は仕事の道具、パソコンについてご紹介しましょう。

私たち養豚獣医師は、往診が全てです。豚が診療所に来ることはありません。県外の養豚場にお邪魔していることも多く、私の場合は週の半分以上は出張に出ています。そこで大活躍してくれているのが、いつでも一緒にいるノートパソコン。メールをしたり、訪問後のレポートを書いたり、養豚場のデータ分析をしたり、発表スライドを作ったり、毎日何時間も動いてくれている働き者です。

私が今使っているパソコンは、PanasonicLet’s Noteシリーズ。CDドライブが付いていないウルトラブックタイプなのですが、その分、軽くて使い勝手が良く、とても気に入っています。ただ、初めてのWindows8だったので慣れるまでは奮闘しました。一番苦労した点は、スタートボタン(左下のWindowsマーク)が無くなってしまったため、スタートメニューにあった項目がどこにあるのか見つかりにくかったところです。逆に良い点は、起動が早いので、移動の間のちょっとした隙間時間にもパソコンを開く気になれること()。あとは画面がタッチパネルなのですが、ページをめくったりするときに操作しやすく、思ったよりも良かったですね。もともと、パソコンやら車やら機械類は結構好きなので、日々楽しんで仕事をしています。

パソコンのみならず解剖刀や採血用器具など、道具の良しあしはそのまま仕事のスピードに直結することがありますので、意外と大切です。

 

仕事の質を上げるためには、時々立ち止まって道具を整備する時間を取ること。何事にも共通することだと思います。

 

㈲サミットベテリナリーサービス

 

石関 紗代子

posted by JASV at 23:20home

JASVブログ第188回

こんにちは。豊浦獣医科クリニックの古川誠です。

昔から1月は「行く月」2月は「逃げる月」3月は「去る月」と云われているように、ついこの間お正月を迎えたばかりだと思っていたのにあっという間に1月が過ぎいつの間にか2月に突入してしまいました。まさしく光陰矢のごとしを実感する毎日です。

2月と云えば我々の業界では獣医師国家試験(いわゆる国試)が行われます(2014年度は21819日の2日間)。試験までおよそ2週間、受験生のみなさんはそろそろ最後のラストスパートに入ったところでしょうか。中にはもう勉強には飽きたという頼もしい受験生もいるかもしれません。

一般的に国試を受験する学生がどのような心境でどのような毎日を過ごしているのかなかなか表に出ることはないように思います。何事も情報の透明化が叫ばれる現在、国試受験生の実態もその例に漏れません。今回は私の受験時代の思い出を通して少しでもその実態をお伝えできればと思います。またこのブログは学生さんも読まれているということですので、将来の参考程度にしていただけたらとも思います。

 

私が受験したのは今から3年前の2011年、第62回でした。受験してからまだ数年しか経っていないせいか、苦しい記憶が生々しく残っていて今でもたまに国試のことは夢に見たりします。

私が卒業した鹿児島大学では卒論発表会が12月の上旬に開催され、終了後緊張感から解放されるのもつかの間、翌日から国試に向けた受験勉強がスタートするのが通例になっています。

受験生は学校から与えられた通称「国試部屋」と呼ばれる小さな部屋を34つ用意され、各部屋に78名が振り分けられます。国試部屋で勉強する、しないは学生の自由ですが、ほとんど全員が国試部屋を利用していたように思います。

わからないところは教えあったり(所属研究室によって得手不得手分野がある)、お菓子を交換したり(これが意外に楽しみ)、まわりのペースがわかりやすかったりと、やはり国試の鉄則“みんなと一緒に勉強する、みんなと同じことをする”というのは一理あるなというのが私の実感です。

学生によっては朝型夜型があり、私は完全に朝型でした。午前7時前に一番乗りして、午後8時頃まで国試部屋で勉強。帰宅して夕食後、寝転がってその日の復習をしながら就寝。あくる朝6時過ぎに起きて学校へという生活リズムでした。中には私と真逆の生活リズムで勉強する友人もいましたが合格率は…特にどちらがどうということはなかったように思います。

勉強開始から本番まで休んだのは正月元旦のみ。あとは来る日も来る日も国試勉強の毎日でした。そんな勉強漬けの毎日の中で一番の思い出といえば、2010年大晦日の大雪です。この日は朝から記録的な大雪で、普段雪を見慣れていない南国の学生達は降り積もる雪に大興奮(毎日のストレスから解放されたい気分もあったと思います)、勉強を中断してみんなで雪だるまを作ったりしていました。

実は私が入学した2005年の冬には、鹿児島で88年ぶりという大雪を記録しており、私の学生生活は大雪にはじまり大雪に終わるという南国鹿児島とは思えない一風変わったものになりました。

 

受験生のみなさんはプレッシャーが圧し掛かる毎日だと思いますが、いつの日か人生で一番勉強した日々を懐かしく思い出す時が来ると思います。

終わってしまえばあとはすべて楽しい思い出。本番まであと少し!ひとりでも多くの後輩が誕生すること(できれば養豚業界に!)を願っています。頑張ってください!

 

最後に。

獣医師国家試験のちょっとしたトリビアを。

あまちゃんで大いに盛り上がった2013年大晦日の紅白歌合戦は第64回目。つまり今年2014年大晦日の紅白歌合戦は第65回目。

で今年2014年の獣医師国家試験は第65回目。

つまり紅白歌合戦と獣医師国家試験は同じ年だったのです!

ご存知でした??

 

 

 

 kagoshima room.jpg 

 初公開!これが通称”国試部屋”。1部屋7~8人でひとかたまりになって勉強の毎日!

 

 

 

 

kagoshima snow1.jpg

2010年大晦日の大雪。みなおおはしゃぎで雪だるまを作ってました。

 

 

kagoshima snow2.jpg

2011年はうさぎ年ということだったのでうさぎの耳付き雪だるまが完成!