JASVブログ第196回

 こんにちは、あかばね動物クリニックの水上です。

 世間はゴールデンウィークに突入しました。今年は最長11日間になるともいわれ、一般道・高速道の渋滞が心配になります。田原ではGW頃から観光やサーフィンで県外から来る人が増えてきます。コンビニの駐車場は車でいっぱいになり、よく利用するコンビニではおにぎりなどが完売になってしまうので、早めの食料確保が必須になっています。

 

 話は変わりますが、このブログを見ている方々はFacebookTwitterといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用されているでしょうか?スマートフォンやタブレットが普及した今では日常的に使われている方が多いと思います。その情報伝達は早く、瞬く間に広がりを見せます。大きく関与した事柄としては2010年から発生した「アラブの春」があります。チュニジアから始まり、エジプト、リビア、イエメンとアラブ世界において発生が拡大した民主化運動です。ソーシャルメディアによるデモ活動への呼びかけ、民主化運動や関連情報の発信など様々な役割を果たし、一躍注目を浴びました。

 

 普段の生活の中でも情報を発信・収集することができますが、注意しなければならないこともあります。情報量が莫大であるため、必要な情報を見つけることが難しいこと。その情報の真偽を確認しなければならないこと。このようなことを除けば非常に有用なツールになります。

 

 現在、全国各地でPEDの発生が拡大しており、多くの農場で苦慮されていると思います。けれど過去の発生の時とは異なり、SNSを筆頭に情報を収集するためのツールは数多く存在しています。PED対策だけではなく、新たな技術の取り込みなど、養豚経営に利用されているかたは少なくありません。これを機に、養豚ネットワークを広げていきましょう。

JASVブログ第195回

皆様こんにちは。

サミットベテリナリーサービスの石関紗代子です。

桜がきれいな季節になりました。群馬の平野部ではピークは過ぎたかなという感じですが、標高の高い地域はこれからがシーズン。群馬だけでなく色々な地方で桜を見ることができるため、長く桜を楽しむことができてお得な気分です♪

 

桜を見て癒されるのもつかの間、今、養豚業界では豚流行性下痢(PED)という病気が流行しており、獣医師、養豚生産者ともに、緊迫した状況です。

先日、東海道新幹線に乗っていたら、客室内のテロップのニュースで報じられていたことにはさすがに驚きましたが、新聞だけでなくテレビ番組で取り上げられることも増えてきました。

 

PEDは豚だけの病気で、人にうつることはありません。わかりやすく例えるならば、その症状は、人の「嘔吐下痢症」に似ています。豚もPEDウイルスに感染すると嘔吐と下痢をして脱水状態になってしまい、特に哺乳期の赤ちゃん豚は弱いので、脱水症状で死んでしまう場合があります。大人の豚も感染しますが、症状は軽く、数日で治ります。人の嘔吐下痢症の場合も、お子さんからうつされたご両親が発症しても数日で治ると思いますがこれと似ていますね。

 

環境抵抗性が比較的高いウイルスであり、全国の養豚場では消毒をはじめとする対応に追われています。エサを運ぶトラックなど、養豚場に出入りする車両は消毒ゲートを設置して、消毒をしっかりするように対応している地域もあります。


該当地域の方にはご面倒をおかけすることもあるかと思いますが、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

㈲サミットベテリナリーサービス

 

石関 紗代子

JASVブログ第194回

みなさんこんにちは。豊浦獣医科クリニックの古川誠です。

今月は昼夜の気温差が大きくヒトにとっても豚にとっても体調を崩しやすい日々が続きますが、いよいよ4月突入。関東でも桜の開花が始まりいよいよ本格的な春到来といったところでしょうか。

 

以前のブログ(第191回)でSMC㈱の谷口先生が触れられていたように、去る310日から13日まで豊浦獣医科クリニック主催の初級養豚研修講座が開催されました。

今回参加してくださったのは総勢20名。生産者や製薬会社の方を中心として養豚歴数か月から3年程度のフレッシュな受講者の皆さんを前にして、今年は私も講義を担当させていただきました。私自身受講者の皆さんと似たようなキャリアでまだまだ受講者として参加したい気持ちもありましたが…恐縮しつつ講師をなんとか務めさせていただきました。

初級者が疑問に思うことは何だろうか?という気持ちを大切にして講義をさせていただきましたが、今振り返るとああすればよかった、こうすればよかったという反省点がいろいろあります。来年また講義を持たせてもらえるならば今回の反省点を活かしたいと思います。

 

初級養豚研修講座には弊社附属農場で実際に豚を使っての実習もあり、こちらのほうは去年に引き続き講師を務めさせていただきました。実習では主に繁殖の現場で必要となる手技や治療技術を習得していただくことが目的で、エコー機を使っての妊娠鑑定、直腸検査、ボディーコンディションスコアの判定法、注射や採血などを実習していただきました。

難しい手技は講師である私がデモンストレーションをして手本をお見せするのですが、なんといっても一番緊張するのは尾血管採血です。

尾血管採血は母豚の採血法のひとつで、通常成豚の採血は保定者と21組になって行うのですが尾血管採血はストールにいる母豚に対して実施するので保定者を必要としません。また保定に伴うストレスを軽減させることができるので是非ともマスターしていただきたい採血法のひとつだと思います。

ただこの尾血管採血にも弱点があります。それは…とにかく難しい!のひと言に尽きると思います。1年目の頃はとにかく血管に当たらなくて当たらなくて…ストレスがかからないというのが売りの尾血管採血なのですが、プスプス何回も針を刺してしまいかえって豚にストレスを与えてしまうという有様…。年数を重ねるごとに少しずつ上達はしたのですが、昨年の実習のデモンストレーションではうまくいかず悔しい思いをしました。今年の実習でも「失敗したらどうしよう…」と緊張しましたが、採血の神が私に舞い降りたのか一発で成功!顔は何事もないように振る舞いましたが、内心ほっと胸をなでおろした瞬間でした。

 

これまでの受講者の中には尾血管採血の経験者も数名いらしたのですが、多くは直状の針を使って採血をされていました。当講座の実習でお見せしたのは直状の針ではなく、翼状針(通称バタフライ)を使った採血法です。直状針を使った採血だとふいに豚が動いた際にシリンジが大きく振られてしまいせっかく血管に針が入ったとしても外れてしまうことがあるのですが、翼状針を使った採血ではふいに豚が動いたとしても針とシリンジを繋ぐやわらかいチューブで豚の動きに柔軟に対応することが可能で血管に入った針がはずれにくいというメリットがあります。

翼状針を使った尾血管採血、やや難しいですがみなさんもぜひ試してみてください!

 

  

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翼状針をシリンジに付けた状態。黄色い持つ部分が針先に近いので刺す場所をコントロールしやすいです。

 

 

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チューブはぶれていますが、針先はぶれずにしっかりと写っていることに注目!