JASVブログ第244回

こんにちは。サミットベテリナリーサービスの数野由布子です。


初回からあっという間の2回目のブログ更新となりました。

暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?


今回は730日に終了した弊社実施の新人研修についてお話ししたいと思います。

弊社では毎年5月から養豚1年生である新入社員の方に向けた研修を全3回にわたり行っており、私も新人のみなさんと一緒に講義に参加しました。


内容は繁殖、分娩、離乳、肥育の管理方法、病気の概要、豚肉消費の動向、農場HACCPの基礎についてなど多岐に渡ります。

講義後には受講生の方々からたくさんの質問が寄せられました。あげられた質問を少し紹介します。


・早産と流産の違いは? 

・他の国では薬はどれくらい使う?

・なぜ臀部に注射は打たないほうがよい?

・飼料価格と枝肉価格に差がでるのはなぜ?

・初産豚の子豚で下痢が多いのはなぜ?

・ペレット・マッシュ・クランブルの違いは?

・離乳時に去勢するデメリットは?

・再発情はどうやって判断する?

・分娩1か月前の母豚に増し餌をして母豚は太らないのか?


質問はシンプルでありながらも、私自身も考えさせられ、勉強となる瞬間がたくさんありました。


最終回であった730日はメーカーの方々も一緒になり、BBQにて打ち上げをしました。

始球式ならぬ、始刀式を我らが石川先生が行ったスイカ割りは大変盛り上がりました!

BBQの際には勉強会中では聞けなかった受講生のみなさんの豚への思いを聞き、とても刺激的な1日でした。


㈲サミットベテリナリーサービス

数野由布子


(一発でスイカに命中した石川先生の一振り!)

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JASVブログ第243回

みなさんこんにちは!()サミットベテリナリーサービスの渡部 佑悟です!


今年は例年に無い暑さが予想されておりますが、みなさん夏場対策は完了したでしょうか?

一般的な夏場対策としてはファンの設定やクーリングパッドの点検、ドリップクーラーの点検などか挙げられますが、これらの点検はお済みでしょうか?今回はこれらの対策を含めた、分娩舎での夏場の母豚管理について述べたいと思います。

分娩舎の母豚の適正温度は1820℃程度が適切とされていますが、夏場の室内温度はこれ以上になることが多いと思います。環境温度が高いときは母豚にヒートストレスがかかります。

ヒートストレスが母豚に与える影響としては、食下量の減少や、離乳時ボディコンディションの悪化による離乳後発情回帰の遅延、受胎率の低下、それに伴う哺乳子豚の発育不良、そして熱中症による死亡などが挙げられます。さらにヒートストレスを交配時に受けた母豚は産子数が減少する傾向があり、その肉豚が出荷される時期になると出荷頭数の減少にもつながります。

経験上環境温度が26℃以上になると母豚は極端に暑がり、食下量が減少する傾向があるので、環境温度が26℃になる前にファンやクーリングパッドが最大限稼働するように設定しましょう。ヒートストレス対策として、上述したようなドリップクーラーや、スポットクーラーの設置で対応されている農場も多いと思いますが、母豚には10㎝/秒以上の風を全身に当ててあげることが効果的です。特に母豚の頭側に風が流れるように、風の流れを作ると良いでしょう。母豚に風を当てることで、環境温度が下がらなくても、体感温度を下げることができます。

また、母豚に送風する時に風が哺乳子豚に当たらないように注意してください。哺乳子豚に風が強く当たると下痢などの疾病を発症する危険が高まります。そのため哺乳子豚には風を避けることができる構造(例えば保温箱など)を用意しておくと、哺乳子豚を風から守ることができます。

実際の農場では大型ファンで風を流す他、ウィンドレス豚舎であれば入気側の風の向きを調節すると良いでしょう。このように、母豚へのヒートストレスを最小化することによって、1年を通じて安定した生産を維持できるようにしましょう。


()サミットベテリナリーサービス


渡部 佑悟

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JASVブログ第242回

 こんにちは、あかばね動物クリニックの水上です。

 毎年言っているような気がしますが、今年も暑いですね。国内は空梅雨のようで、夏本番になってからの断水が心配になります。世界を見渡せば、気温が50℃を超えて死人が出ているところがあるようです。怖いもの見たさですが、一度どのような場所か行ってみたいですね。


 酷暑は辛いですが、暑くなければ始まらない!というものもあります。

 まずはビアガーデン。夏限定で開催されるところが多く、屋外でビールが楽しめます。暑い夜、そんな時こそビールを飲んで気分爽快!ただ都会にしかないのが玉に瑕です。

 続いてBBQ。山や河原など自然の中で肉を焼く!それだけで普段食べる肉より何倍もおいしく感じるという素敵なイベント。アメリカでは一家に1種類BBQソースがあるほど、BBQ文化が浸透しています。日本でもBBQの新しい資材が発売されていて、少しずつBBQが認知されてきています。子供たちよりも子供の気持ちを持った大人が楽しんでいるような気がします。

 最後に夏祭り。浴衣や甚平、屋台や花火に祭囃子。祭りの気分というものは替えがたいものですね。ここで養豚場ならではの夏祭りとの関わりをご紹介します。

 夏祭りの風習は場所や規模によって異なると思います。神輿が出る、手筒花火を打ち上げる、盆踊りがある。こちらの地域の村の夏祭りでは「もち投げ」があります。そのもち投げは、ただもちを投げるだけではありません。もちに番号がついていて、その番号の景品がもらえます。その景品の一つが豚肉です。近くの養豚場が協賛となって毎年提供しています。本当の地元で育った豚を食べてもらうというまたとない食育の機会、そして良い意味で養豚場を認知してもらう機会です。

一般の方が養豚場と関わる機会はあまりないと思います。積極的に地域とのつながりを作っていくスタイル、これからも続けていってほしいと思っています。

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JASVブログ第241回

 JASVブログの読者の皆様こんにちは。イデアス・スワインクリニックの早川です。まだまだ暑さを受け入れられずに、暑い日はぐったりしております。


 さて、去る7月6日に地元千葉県旭市で肉豚共進会が開催されました。参加農場数34軒、出品頭数40頭、協賛団体およそ70団体となかなかに盛況な会となりました。今回の共進会がこれまでの地元の共進会と異なった点が実は2つあります。

ひとつは、これまでは旧干潟地区という市町村合併(平成17年)前の旧旭市の北側に位置していた地区の枠の中で行われていた共進会が、現在の旭市まで範囲を広げた共進会になったことです。このように、市町村合併はしてもその中の養豚団体はなかなか実質的な合併が進まなかったというのがこの10年間でした。が、これからは「旭市」として市内の生産者が一体となって地域防疫に力を入れていく機運が高まっていることもあり、旧干潟地区の養豚組合と旧旭地区の養豚組合が近々合併することになりました。今回の共進会はその動きを象徴するような一面がありました。

もうひとつのこれまでと異なる点は、個人的な話になりますが、私が初めて出品者としての立場と協賛者としての立場で参加した、ということです。残念ながら私は自農場での選豚に参加できませんでしたが、並んでいる枝肉に対して「ウチのはどうかな?」という目線を持って見るのは新鮮でした。協賛者というのは、今年からクリニックとして養豚組合に関わらせていただくことになり、協賛者に入れていただけたためです。どちらの立場も、これまで半分お手伝い、半分お勉強として会社から派遣されていたときよりもぐっと身近になった感じがしました。


さて、共進会と言えば見所は・・・・・枝の切り返しです(私だけでしょうか?)!これまでは人身御供のように若手が駆り出されていましたが、今年は色々な人が現地入りしており、人手には事欠きませんでした。が、わいのわいのと切り返しているのを見ていた小柄な女性が1人、止める間もなくよいしょと枝肉抱っこにチャレンジされたときは衝撃が走りました。案の定お顔の上に枝肉が乗っかってそのまま倒れそうになってしまい、あわてて多数の男性がヘルプに走り寄りましたが、脊椎の走っていない肉塊ほど扱いにくいものはありませんね。私も一度チャレンジして「もう二度とやらない」と思った記憶があります。この女性の勇気には拍手を送りたいです。


 審査・結果発表のあと時間があったので、格付け協会の先生に肉の見方を質問する時間があり、活発な質問が出ました。例えば、内股の「アタリ」は何故出るのか(股開き?とのことでした)、肉色の濃い・淡いはどこで判断するのか、サシの入り具合はどこを見るのか、「水っぽい肉」とはどのような状態か、など。なかなかない機会で、私も大変勉強になりました。今回審査に当たって下さった格付けの先生がこれまたお若く小柄な女性で、業界の女性進出を感じて密かに嬉しくなったりもしていました。


 共進会で一番「いいなあ」と思うのは、他者からの評価が作り手のやり甲斐やモチベーションを明確にしてくれる場であることです。皆さん「優勝は持ち回りみたいなものだ」と冗談を言うものの、いざ順位が付くと真剣そのもの。やれ誰々が今年も持っていった、やれ誰々は2席も持っていった、やれ大貫を出してしまった、などと大いに盛り上がります。農産物の中でも特に食肉は、加工・保存や流通が必須かつ複雑で、生産現場と消費者が離れてしまいがちです。日頃自分の作っているモノに対する評価や「ありがとう」がなかなか伝わって来ないだけに、貴重な機会だと思います。


 さて、気になるウチの豚さんは・・・・9席と14席に入りました。次は私が選豚してみたいです。

 ともあれ主催者、参加者、協賛団体の皆様、本当にお疲れ様でした。
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JASVブログ第240回


みなさま、はじめまして。


昨年4月に()サミットベテリナリーサービスに入社致しました数野由布子(かずのゆうこ)です。

石関先生よりバトンを受け、ブログに参加させていただくこととなりました。 

学生時代からこの「若手養豚獣医師 涙と笑いの奮闘記」ブログの読者だったので、自分が書くこととなり不思議な気持ちでいっぱいです。


まずは自己紹介から失礼します。

生まれは東京ですが、埼玉、群馬へと引っ越し、中高の6年間は札幌で過ごしました。大学は神奈川県の麻布大学を卒業しました。

入社後の7か月間は岩手県の養豚場で現場研修をし、11月から懐かしい群馬での生活がスタートしました。

これだけ様々な所で生きてきたのでどの土地でも順応できる自信があります笑



初回ということで、なぜ私が養豚獣医師になりたいと思うようになったのかについてお話しします。

私は子供のころから漠然と、なんだかかっこいい動物のお医者さんになりたいと思いながら育ちました。

とはいえ、大学に入った当初は豚に興味をもつなんて微塵も思っていませんでした!

しかし、私は食べることが大好きなので、だんだんと畜産の道に進みたいと思うようになりました。


中でも豚の道に進みたいと思うようになったのには、2つのきっかけがあります。

ひとつ目は3年生のときに入室した研究室です。

麻布大学では3年生のときに研究室に入らなければならず、牛か豚かで悩んだ結果、伊東正吾先生率いる内科学第一研究室に入室しました。

そこで4年間を過ごしながら、豚肉のおいしさと豚の面白さを学びました。 


ふたつ目が養豚コンサルタントという仕事について知ったことです。

学年が上がり、自分の将来を考え、豚に携われる仕事に就きたいと思い、共済や家畜保健所へ実習に行っていました。

そんな中、5年生になった時に養豚コンサルタントの先生方がいる!ということに気が付き、サミットベテリナリーサービスの石川先生と石関先生の下に実習に行かせていただきました。

ワクチン接種、妊娠鑑定という仕事から、病気のコントロールや換気指導、豚舎設計にまで至るコンサルティング、農場HACCPの指導など内容は多岐に渡り、とても驚きました。

今でも鮮明に覚えている石川先生からのお話があります。

実習中に訪問した農場の事務所にこれまでの成績が貼り出されていました。

石川先生はその成績表を見ながら、「このときに成績が下がったけれど、こうやって指導したことで成績が改善していった」ということについて話してくださいました。

何が原因で成績が下がったのかを究明し、生産者のみなさんと経営を含め一緒に考え、信頼され、みんなで改善していこうという姿とみて、なんて素敵な仕事だろうと目から鱗でした。

そして、養豚界の中で女性養豚管理獣医師としてご活躍される石関先生の姿は、私の憧れの的になりました!


群馬に来てから半年がたち、今は3人の先生方の後ろについて勉強させていただいています。

特に一緒にいる時間の長い渡部先生には、豚のことから車の運転の仕方まで教えてもらい大変頼れる先輩です!

石川先生の奥様には生活面で、スーパー事務員の山下さんにはパソコンなどの技術面でいつも支えていただいております。

最近はワクチン接種や妊娠鑑定、解剖など一人で行うことが増えてきており緊張の日々です。

少しでも早く独り立ちして、役に立てる養豚獣医師になれるように精一杯頑張ります!どうぞよろしくお願い致します。



(大好きな岩手山を背景に石川先生と)

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JASVブログ第239回

皆さまこんにちは。

㈱バリューファーム・コンサルティングの大久保光晴です。

今年4月でついに4年目となりました。

おかげさまで、任される仕事も徐々に増えてきました。

今回は今弊社で取り組んでいるグループシステムへの組み換えについて、

書きたいと思います。

 

皆さまはすでにご存じかと思いますが、グループシステムとは

母豚の交配・分娩を集中させることで、比較的小規模の農場でも、

オールイン・オールアウト(特に肉豚舎)を可能にするシステムのことです。

これにはツーテン、スリーセブン、フォーファイブがあります。

ひと昔前は、例えばスリーセブンなら、通常離乳日に対して、

1週前の離乳は遅らせ、1週後の離乳は早めることをして、

無理やり交配をまとめていたため、とても母豚・子豚に負担が掛かり、

かなりたいへんだったとのことです。

(私はその苦労を知らず、今に至っていますが...

 

しかし、今は動物用医薬品を輸入すること(生物学的製剤は不可)が

許可され、海外で使用されている豚用経口黄体ホルモンが使用できる

ようになり、そのおかげで、この組み換えが非常に簡単になりました。

 

今、畜産を取り巻く環境が大きく変わろうとしていますが、

今後の養豚を勝ち抜くための武器として、私もグループシステムの普及に

貢献していきたいと思います。弊社クライアントでは、

1農場は166月前半でウィークリーからスリーセブンへの組み換えが終了し、もう1農場は166月からウィークリーからフォーファイブへの組み換えが開始します。

 

この取り組みは、JASV衛生セミナーでの弊社代表の呉の発表が、

JASV会報24号にも載っていますので、ご興味のある方は、是非ご入会され、ご覧になってみてください。

 

今後もさまざまな変化があると思いますが、その変化を楽しんで、

仕事に取り組みたいと思います。

 

 

JASVブログ第238回

皆様こんにちは。サミットベテリナリーサービスの石関紗代子です。

 

私は今年で養豚獣医歴10年目になりました。今回をもちまして、この“JASVブログ”を卒業しようと思います。

(もちろんお仕事は辞めませんよ~!)

 

思い返せば色々な出来事がありました。

11日がとても充実して新たな勉強に満ち溢れており、時間の流れが本当にあっという間でした。養豚場での研修に始まり、今に至るまで、色々な養豚場でコンサルティングのお仕事をさせていただいて、生産者の皆様と一緒に多くの経験を積むことができているおかげです。

その間、サーコウイルスの大きな被害とワクチンの劇的な効果を目の当たりにし、また口蹄疫、PEDなどの海外からの疾病の侵入も経験しました。一方で、PIG SIGNALSシリーズをはじめとした翻訳書や著書(共著)、各種記事を書かせていただいたり、新聞に特集していただいたり、大学院を修了したり、国際学会で賞をいただいたこともありました。そして何よりもありがたいことですが、日本中、世界中の多くの方と素敵な出会いがたくさんありました。

 

このような貴重な経験をたくさんできたことは、ひとえに日頃まわりで応援して下さる生産者、獣医師、関係者の皆様のおかげです。この場をお借りしてあらためて感謝をお伝えしたいと思います。本当にありがとうございました。

 

この10年目の年を一つの区切りとして、

さらにグローバルな視点を持ち科学的かつ結果につながるアドバイスのできる獣医師になれるよう、いつも応援して下さる日本の養豚生産者の皆様のおいしい国産豚肉の継続的な生産にご協力できるよう、今後も研鑽していきたいと思います。

これからもご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い致します!

 

次回のブログからは、昨年弊社に入社した後輩獣医師である数野由布子にバトンを渡したいと思います。JASVの若手獣医師と共に、暖かい応援をよろしくお願いいたします。

それでは、今まで応援して下さった皆様、どうもありがとうございました。今後ともJASVブログをよろしくお願い致します。

 

㈲サミットベテリナリーサービス

 

石関 紗代子


(豚舎でのお仕事中に)

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